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・労働者の目 非正規職撤廃! 闘う労働組合をつくりだそう!
交流センター運動の課題とス労自主の立場 入江 史郎 代表運営委員 スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合中央執行委員長
青年労働者との団結にかけて組合組織の総力で闘い抜いてきた動労水戸闘争 辻川 慎一 事務局長 動労水戸副委員長
3・11 情勢下で国労5・27 臨大闘争弾圧裁判闘争に勝利する 富田益行 常任運営委員
・復興特区と労働者の命は相容れない! 東日本大震災現地救援対策本部 田村昌也
橋下・大阪「職員・教育基本条例案」粉砕! 関西労組交流センター 自治体労働者部会 教育労働者部会
定年後の労働者の生活を奪う再任用(再雇用)雇い止め反対を全国で闘おう 新潟県労働組合交流センター
鈴木コンクリート工業分会は、人間としての誇りをかけて徹底的に闘う! 東京西部ユニオン執行委員長 吉本伸幸・ひめじょおん−女性部から 青年との団結で、未来は拓ける!
・『月刊交流センター』主要目次(4)NO.168(2004 年3月号)〜 NO.193(2006 年4月号)
BOOK −『日本の労働運動』
不屈に闘う争議組合へご支援を! 動労千葉 和解拒否の国労闘争団 ス労自主 沖縄バヤリース労組
・●マンガ /編集後記吉本 伸幸 常任運営委員 合同・一般労働組合全国協議会 共同代表
反原発・反失業のデモ・コ−ルが響き渡る!!
〈NO NUKES NO MORE WAR 原発いらない 核はいらない 震災前から 大恐慌だ 解雇賃下げ 非正規外注化 働きたくても 仕事がない 大学出たけど 仕事がない 仕事をしたって 生きていけない こんな社会に 未来はないぞ こんな社会は うちらで変えよう 社会を揺るがす 労働組合
いまこそうちらと 革命やろうよ!!〉
厚労省の発表では、非正規雇用率は38.7%です。非正規労働者が2千万人を超え、その「74%が年収200万円以下」! もはや年金・医療・教育も崩壊寸前。多くの労働者が定年後も死ぬまで働かされ、家族全員が働かなければ生活出来ない状態に追い込まれています。労働者をこれほど安くこき使っても、資本家の展望もない、まさに「終わりの終わり」の資本主義です。
「派遣労働者がたった1日『今日はみんなで一斉に休んじゃえ』と団結してストライキに立ち上がったら、全国の生産ラインがストップし、日本資本主義そのものを揺るがせるということだ。/非正規雇用労働者の増大というのは、労働者に対する重大な攻撃であるけれど、しかしこの現実を逆手にとって労働者が団結して闘えば、そうとう思いきったことができる。終身雇用制のように、企業が労働者を安定的に支配する・・・会社への忠誠心なんてものは生まれない。・・・非正規雇用の労働者が団結したら、労働者から搾取と収奪を欲しいままにしている派遣会社を揺るがすことはいくらでもできる」〈中野洋『甦る労働組合』〉
ついに時代が変わる扉が開く時が来た!青年、壮年、老年、すぐ目の前、今が革命だ!
9・11―9・19反原発の闘いの中から生み出された組織化と闘い。合同・一般労組全国協は動労千葉・動労水戸とともに分会・職場における資本との攻防を先頭で闘い抜き、組織を拡大し11月集会の大成功の先頭に立つ、そこから再びすべての職場へ!
(写真 俳優・山本太郎氏も飛び入り! 9・19反原発6万人集会後のNAZENのデモ隊【東京・外苑前付近】)
入江史郎代表運営委員に、交流センター労働運動の課題とス労自主の闘いについて語っていただきました。厳しい問題提起を含んでいますが、ぜひとも真剣に向き合い、闊達な議論をしていただきたいと考えます。(構成編集部)
11・6集会も終わっていない現時点では、交流センター22年の歴史から見て、ようやく少し総括できることがあるかなという程度だ。そのうえで11月集会をやるようになってから、いつも気になっているのは、結集の数だけが一人歩きすること。1万という数が集まれば変わるという思考は私とは違う。何のためにそれだけ集める必要があるのかということを議論すべきだ。
動労千葉は当該としては文句なしで、すごくよくやって大したものだと思う。だからこそもっと全国を自分らがわしづかみに組織すると考えて自分たちが行動するだけではなくて、交流センター全体に号令をかけてほしい。
例えば国鉄闘争全国運動。今年の6月5日の1周年集会の前に行われた呼びかけ人会議のときにも言ったが、もっとやれることがあるはずだ。闘争団とか国労の中とかJR東全体を対象化して交流センターという組織をフルに動かせば結果はどうあれ何らかのものが教訓になることがあったはずだ。なんで闘争団回りをしないのか。なんで動労千葉は直に闘争団に要請状を出したりしないのか。あるいは自分で自ら行かなくたって、あちこち交流センターメンバーに愚直にオルグに回ってもらうということをしないのか。動労千葉はすごい組合だ、だけでは、国鉄闘争で労働者を組織できない。
また、JR総連革マルの次に裏切ったのが全逓中央で、彼らが郵政という職場を一番ひどい職場にしてしまったのにわが全逓部会は怒りが足りないなあと思っていたが、郵政非正規ユニオンと遭遇させてくれた。これが最初で最後のチャンスではないか。今のところまだ少しは関われるし、副代表で全逓の岩本君も星野君もいるからやれるだけやってみようというのが今の私の心境だ。やるときには「おまえら、やれよ」と言って見てどうこうではなくて、一緒にやる。当該ではないからやれる範囲には限界があるんだけど。全逓の当該は、もう少ししっかりやってほしい。せっかく非正規ユニオンに結集する当該が出てきてくれて、自分たちの産別領域の中であるわけだから、もっともっとそこと一緒になってやってほしい。だいたい組織労働者の方が組織する基盤を持っているんだから。そこが周りを組織するべきだし、非正規ユニオンの方は自ら生きていくだけで、職場に一人いるだけで大変な思いをしている。私に言わせれば、当該としているだけで十分だ。ビラまきを連日やっているみんなはこの闘いで何をしようとしているのか。そう考えると私にももう少し路線付けをしていく義務や役割があるのかなと。
5・27国労臨大闘争弾圧との闘いに関わるときも、いきなり関わったのではなくて4党合意で国鉄闘争はつぶされると確信的に思ったから。それでも残って頑張っている闘争団はそれなりのものだろうということと、その過程で思った以上に闘争団の実態があると検証できた。だったらこれはやる価値があると思った。日本支配階級は国鉄闘争をつぶしきることをもって戦後政治の総決算を完成させようとしたということだけど、実は中曽根も口とは裏腹に10年経ってもつぶせていなくて焦っているというのが『AERA』の記事とかで直感した。だったらこれはやる価値がすごくあると考え、途中から大阪の4党合意の補佐人や、九州の押しかけ代理人になって、千葉にも傍聴に行ったり、そのきっかけで知った闘争団の人をオルグして証人になってもらったり。そんなことを夢中でやった。
逆に言うともっと闘争団と近い人たちが何でできないのかなと。闘いをやるにはそういう勇気というか、こういうふうにしようという目的に対しての実行が必要でしょ。どうもみんなは決めるということに対して、私に比べたらいい加減だという印象がすごく強い。そういう実践を交流センターの半分の人間がその気でやってくれれば、もっと変わっている。交流センターが、というより日本の労働運動が。動労千葉だって2割ぐらいの活動家が血相を変えて全国に翔くといって押しかけで休暇とか指名ストでオルグに出てくれれば、それで日本の労働運動が変わる。実際にそこまでそいつに会うためだけに行くとか。とにかく国鉄闘争を続けるというか、闘い続けるためにはそれだけのことをするという行動は労働者にそれなりの影響を与える。反発であれ何であれ。そういう条件が今もあるのに動きが足りない。全国労組交流センターという名前が実態を体現していない。
ス労自主では5万円の組合費にするのに1年半、それに決まるまでずっとつきあってきた。最初から5万円にしようと決めていたわけではない。組合を残したいなら残してその領域でそれをベースに活動しようと思ったら、これだけの金は必要だ。私はどっちの選択でもありだと提起して具体的に議論してきた。
交流センターでも国鉄闘争全国運動でも選択肢はいつも具体的だと思うのに、具体的にすることをみんなやらない。私の手法が悪いのか、性急なのか。動労千葉を抱えている交流センターという、これ以上の条件は今とりあえずはないわけだから。そこのところを抜きに1万とか言ったって空論。どういう活動、行動をして1万なのか。何で議論されないのかは私から見ると不思議で、そういうことを言わない会議が重ねられることは無駄だ。
1万というと、最低でも組織労働運動がベースに今の10倍ぐらいの組織を対象化しないと出てこない。街頭の闘いからだけでは出てこない。さらにそれで1万を出して当面次に何をやろうとしているのか。何ができないから1万が必要なのか。私は順序が逆だと思う。集まれば変わるというのは、交流センターの大勢の活動家のモノの考え方とはたぶん違う。たぶん私の方がリアルだろう。事実は集まったからではなくて、こういうことをしたいから集まるというようなことだと思う。
だから9・19明治公園に6万人という数が集まったけど、ではその方向性や当面の獲得目標をどこに置くのか。誰かが言わないと始まらないし、われわれには言う資格も力もある。他の人たちの集団にはたぶんその方向性はないのではないか。
これは確定方針ではないけど、あえて言ってしまうと、来年の3・11は福島で全国闘争だと考えている。つまり被災地で闘えない反核闘争、反戦・反核闘争は絶対に勝利の展望も勝つという見通しもない。結果としてできない条件があるかもしれない。でも当面の目標としてはたぶん正しい選択ではないのか。そこから逆算して11月はどういう闘いが可能なのか。あるいは来年ビキニ闘争がどうなるのか、あるいは青年労働者集会がどうあるべきなのか。今の階級決戦、国内的な階級決戦的に言うと来年の3・11はどういう日になっているのかと考えることが重要だ。
原発を即時阻止と言ったって一個一個止めなければいけないわけだから。そういう力を持つ組織になるには、今の数と今の影響力だけではどうにもならない。ましてや福島で絶対反対で闘えるという闘いを実現できなかったらそんなこと福島の人にむちゃくちゃ負担をかけるだけでしょ。私たちで自分たちの福島闘争方針なり、あるいは反原発闘争方針をもっと明確に持つべきだと思う。持った上でいろいろな人たちと議論して一致する。不一致だったら不一致を確認する。この作業の繰り返しですよ。例えば被災地そのものだって疎開できる人は疎開している。これは放射能を正しく理解したものからすれば、疎開するのが正しい。だけどみんなが疎開できるわけではないし、それでは闘争に勝利できるのかといえば、そうならない。ましてや経済条件が成り立たない人たちは、そこにとどまるしかない。そうすると疎開できた人とのあいだに一定の分岐が起きる。そのときにそれを一致できるだけの闘いや路線をわれわれが闘いの中からつくれるかどうか。福島全体の人たちと一致できるかといったら簡単ではない。闘いの中で解決するしかない。一致できないことをどれだけ許容できるかだ。そうすると見える共通の敵がだいたい一致していないと難しい。そこのところは「革命」という言葉を前面に出す人たちは、非常にあいまいにして惑わせている。自分たちの「革命」を実現しようと思うんだったら、今年の11月、あるいは来年の3月に至る過程はどういうことを実現しようと思っているのかをもっとはっきりさせるべきだ。私自身は福島で反原発闘争を現地で闘える力が不可欠な要件だと思う。できないことはあるけどそこはめざさないと闘い続けられないでしょう。
そこで闘いを構えに行かなかったら、11月をどう考えるのか。それは9・19反原発6万人集会をどう見るかということでもある。
9・19はまだわれわれも少数でまだ決定的な力ではない。NAZENも心意気はいいが、全国にどう組織しようとしているのかはまったく出てきていない。私自身は被災地の労働組合をどう位置づけてやるのかが重要だと思う。今のところ労働組合として方針を提起をしているところはどこもない。唯一、動労水戸が単独で7・17いわき集会を構えた。そういう点では、水戸はそれをやる資格はある。それを交流センターという全国組織を使って全国の労働運動を措定して取り組みをやっていかないとNAZENの方向性も出てこない。即時廃止も観念的なものにしかならない。
いずれにせよ、勝負所が11・6というのはたぶんにわれわれの中だけでの話だ。まだ日本の労働者階級の社会の中で11月集会がそういうものになっていない。9・19に参加した人は即11・6ではなくて、11・6が3・11をこういうふうにめざすというところで初めて11・6が9・19に集まった人の対象になるんだろうと思っている。逆ではない。
交流センターにはいろいろな人間がいるのがいいんだという思いがあるから、我慢強く組織にいる。ある考えに対して、そうでないと思っている人たちがどう思っているのかちゃんと言ってくれというのが私が一番言いたいことです。だから異論反論大歓迎。ところが少数派である私がもっぱら一人で異論反論を言っている関係が長く続くというのはあまり組織にとっていいことではないなと思う。
最初から予定調和的で決まっているなら会議やったり、議論する必要もない。たぶん自らの発言や行動を検証しない人は、ほとんど当てずっぽうで、街頭に出てなんかやった気になっている。街頭闘争を全然否定しないが、それだけで組織はできない。組織されている労働者をそのまま取りに行く、接触を求めていくという、この作業を一番怠っているのではないか。こうした中で、どこかで切り口が見える。今のままだと切り口が見えない。支配階級の方がその切り口を全部見て、そこにくさびを刺すわけだから。被災地でもそれぞれの心持ちはあるにしても、組織労働者、できれば労働組合、あるいはその下部組織をそれなりに運動の中心に獲得していくことは不可欠だ。
権力と資本とも激しい攻防をやってここまで生き延びて、まだ集団で存在しているからこそ、この質だからこそ全国労組交流センターも動労千葉もス労自主も決断できる。この決断をして突破したときに初めて出なかった声を出せる労働者が出てくる。これは逆ではない。かなり確信的に思っている。
結論に対して、組織として責任を持っていくということ。結果をあいまいにしない。
11月労働者集会に闘う労働者を1万人集めてとりあえず何を実現したいのか。そのことをもっとはっきりさせようということです。
自分はいつも自己検証を必ずしている。批判をされたり異論を唱えられることに対してはたぶん誰よりもタフだ。交流センター代表というのは、慣れたけど居心地が悪い。交流センターの欠陥も見えるわけよ。だけどそれを批判したりするのは天に唾することでもあるから居心地が悪い(笑)。
ス労自主の元は、中立労連傘下の全石油(全国石油産業労働組合協議会)で、交流センターの発起人に中立労連議長だった佐藤芳夫さんが座ったことも違和感を持たずにス労が交流センターに参加できた理由としてあった。1974年のオイルショックの渦中にあった第二組合デッチ上げ分裂攻撃前は組合員は2300人いた。分裂後は、分裂前に転勤攻撃を受けていた組合活動家が地方の支部とか分会連の中心になって第一組合の旗を守った。これがス労自主の根っこです。76年に刑事弾圧が本社であって解雇者を初めて4人出した。刑事弾圧前に800人いた組合員は、刑事弾圧後の76年秋には一気に半分の440ぐらいになった。1年かかってズルズル落ちて、私が中央執行委員になった77年には今でも忘れないけど組合員は274名。1カ月後に2名落ちて272名。そこから比較的歩留まりはよかったんじゃないかな。84年に2回目の刑事弾圧が今度は大阪支店を土俵にして起こった。81〜82年のほぼ1年半、二次分裂をめぐって激しい組織闘争を職場で日常的にやった。弾圧の判決をめぐって断固控訴して反弾圧闘争を貫くのか、片方は反弾圧闘争放棄とは言わないけれども、この判決はいい判決だったから解雇撤回闘争に生かそうというようなことを言って、実際には日々の闘争に疲弊し、あるいはもうこれ以上、刑事弾圧食らうのはかなわんという傾向。文字通り組合の方針をめぐってまじめにケンカした。三里塚闘争もその関係で、三里塚第1公園(反対同盟)に行くのか、条件派の集会に行くのかで政治的にも割れた。これでわれわれは相対的には少数組合になった。84年の刑事弾圧のときは2泊3日も含めれば組合員の半分がパクられた。ス労自主は組合員57人で出発した。波瀾万丈の組合ですよ。結果としては類は友を呼ぶように、原理原則的なところに行き着いているということだと思うけど。
ただ、われわれがやっていることが弾圧を目的化しているかのように言われたり、揶揄されたりもした。たぶん党の人もそういうふうに見ていた時代があった。「闘争至上主義」と昔から言われた。中野さんから「極左冒険主義」と揶揄されたこともあるな。私は「闘争史上主義」で何が悪いのかと。弾圧されていて闘争しないような組織はつぶされるしかないんだからって平気だったけど。
ただ個別資本を屈服させるかどうかで自己完結する闘争のために、これだけ犠牲を払ったり時間を使うというのは私の合理主義からはありえない。弾圧に本当に勝つということはそういうことではないだろう。われわれは交流センターに入って政治路線的なものも鮮明になっていったから、当たり前のように交流センターに重心を置く選択をしてきた。
(写真 「8君の不当解雇を撤回しろ!」ス労自主・ストライキ1日闘争(6月6日 エクソンモービル品川本社前)。1976年6月7日のエッソ石油【現・エクソンモービル】による支部三役4名懲戒解雇に対し、本年6月6日、東京高裁で不当解雇撤回裁判の証人調べが行われた。)
私よりエクソンと闘って勝とうとか、エクソンにこだわっているやつはいないかもしれないけど、常に職場を対象化してきた。私は分裂の時、こう考えた。組合員が本当に困ったときに自分のところの社長に相談に行くか、組合の委員長に相談に行くかといったら組合の委員長に相談に行く。そういう組合にしたいと。そこは今も変わっていない。
ス労自主の組合員の団結のベースは、要素としては二つある。みんな大なり小なり、やっぱりエッソ石油、モービル石油の従業員であったことに決して悪い気はしていない。先進資本主義の都市プロレタリアートではあるけれど、それぞれの価値観は非常に小ブル指向が強い。失うものがあるというか。エクソンモービルの従業員であるということに心地よさと誇りを持っている。もうひとつは、動労千葉も動労水戸も、うちの場合も、やっぱり労働運動をやっているやつはカッコいい、ス労自主はカッコいいと。一番の根源は、裏切ることは労働者として恥ずべきことだということだよね。ハートとしてはみんな脱落とか裏切りは恥ずべきことだという矜持を持っている。今、青年の諸君や学生が団結を総括の基軸にするとよく言っていて、そういう思いでやっているのは悪くはない。けれども、私はよく言うんだけれども、裏切られて裏切られて裏切られた結果、団結というのを実感するんだ。
本当は嫌なやつともつきあわなくちゃいけないし、嫌なやつとも一緒にやっていく。一緒にやっていく術を身につけなければいけない。そこのところはひとつの思想というか価値観形成を運動の中でつくってきた。エクソンと、エクソンと一緒になってつぶしにきた国家権力と闘うという心意気は共通している。
石油労働者の組織化、エクソンモービル労働者の組織化について絵に描いた展望は描きにくい。ひとりひとりの労働者の日常には簡単にはなかなか手がかりになるものはない。しかし、資本主義体制の臨界点はもうそこにある。彼らでさえ切り捨てられる。東電やJALとかも同じだけど、そういう体制そのものが今、維持できなくなってきている。そこまでなる前に何かが起きてくる可能性がある。だからあくまで第一の対象は、石油労働者だ。われわれの領域にこだわっていく。敵が強く、デカいことは闘う上でひとつの有利な条件であると同時に、決定的な条件になりうる。エクソンモービルの行く末を見極めるというためにも、やれるだけやっていく。それだけの価値はある。その過程でひょっとしたら派遣とか工事労働者とか、ほとんど下請けとか、原発のように2次・3次の下請けとかもあるから、どこで合流するかわからない。今も再雇用ストを全国6カ所の職場で毎週やって、ビラ入れを必ず職場で、中に油槽所とか下請けで入っている労働者にも必ずやる。それは愚直にやっている。
もちろんそれが組合員にならないとみんななかなか達成感がないけど、私自身はやれるだけやって運があれば、間に合えば、一気に変わるときは変わるものだから。たぶんにこちらが想定してないところで起きることが往々だから、あまりそのことに対しては心配していない。ただこちらがひたすらやりぬけるのかどうかだ。今この再雇用ストライキも丸3年になるけど、職場に入れるところは入ってやる。みんなが退職したときも資本との対決点、資本との接点が見えるようにしておきたかった。向こうが再雇用を受け入れて雇用延長したら争議議題ではなくなるけど、大半は拒否しているから争議として存在している。続けていく中で何かを組合員たちが見い出すか。向こうから何かあるか。あるいは別の要因で何かあるかというのは漠然としているけど、ありうることだ。特にエクソンモービルの労働者には守るものが大きい分だけ、変化の顕然化は一番後だ。しかし、エクソンモービルに変化がないような情勢はまだ情勢としては煮詰まっていないということでもある。動労千葉より組合員の平均年令で10いくつ上なんだけど、うちは先行指標だと。あるいはこういう闘い方、こういう団結形態維持の形もあるというのを反面教師的でもいいから見てもらう価値はあるだろうと思っている。その点でもまだス労自主が交流センターの中で組織として存在する意義はあるだろうと思って、ここ何年かはやってきた。
22年前の全国労組交流センター結成当初は、交流センターは1千人ぐらい。組織加盟したのは動労千葉−動労総連合とス労自主だけ。そこに各地の4大産別を中心にした労働者が集められた。とにかく集まってどういうやつがこの運動に関わってるのか、少しずつ知り合いになっていった。今も私の運動−活動スタイルは、知り合いをそこでつくるというか、私の方から積極的に、来た人と関係を結んでいく方法だ。
中野さんには知らない間に惹きつけられた。彼は「労働者がもっと大事にされなくてはいけない」と言い続け、同時に労働者というものを人間としてとことん信ずると言った。労働者というのは所詮人類だから私はそこまで信頼できない。その信頼するというハート、姿勢、気持ちは中野さんにはかなわない。それは労働運動で考えると私より優れている考えだ。私はそれに対抗できるものを今のところ持っていないし、間違っているとも思わないから、とりあえずそれがどこまで真実なのか、中野流でつきあってみようと。動労千葉を軸に据えた交流センター労働運動をチャレンジしてみようと思った。それには中野さんと一緒にやると腹を固める必要があった。そうしたのがPKO闘争が終わって、十数年ぐらい前かな。
何で国鉄闘争をやったのか。今ス労自主の闘いで何か突破を切り開ける展望が具体的に見えたらそこに力を注げばいいし、そうでなければ闘争態勢・対決態勢を維持していればいい。ただこれを個別に維持するのは大変で、国鉄闘争で敵との階級的対決を維持・強化することをとおしてうちの闘争もそこの一翼に置かれるわけ。有機的に存在している。だからここで闘う価値がある。それと可能性だ。うちが今もっと労力を使ってやる。あるいは労力をどれだけ使えるのか。組合員の数とか、石油における同志がそんなにいないとか。だから動労千葉と闘うことが合理的であると割り切って。動労千葉をどう置けばいいのか。あるいは動労千葉にどうなってもらえればいいのかがすごくわかりやすくなってきた。動労千葉をまず交流センターのど真ん中に置こうと。そのためには全国を国鉄闘争を自分らで仕切って勝っていく。途中からそういう動労千葉は半分は私たちがつくりあげたんだという自負も生まれた。そこをお互いが共有できる接触があればもっといいと思う。
これからの社会がどういう形になるかは、この資本主義体制と闘う、ひっくり返す闘いの中ではっきりしていくだろう。たぶん資本主義社会の先に「社会主義」があるとすれば、もう少し人間の経済作用が自己完結する規模が小さいサイズではないか。資本主義のような非合理的な体制がいつまでも続くわけがない。しかし過剰資本・過剰生産をどうコントロールするのかという術を人類はまだ持ち得ていない。マルクス・レーニン主義者は持ちうるんだと考えていると思うんだけど、私自身はそれはわからないと思っている。私から言うと社会主義・共産主義というのは資本主義と同様に人類社会の発展史観だ。人類は必ずしも常に発展し続けるとは限らない。そういうことを福島の原発事故が突きつけていると思う。だからこの原発をどうするかを闘う過程で次に人類の行くべき道が、絶望の道なのか、あるいはもう少し展望のある道なのかが見い出せるだろう。
戦後日本の反戦闘争は、核武装との対決抜きにありえなかった。「原子力の平和利用」とは核支配体制を全戦後資本主義体制にきちんとビルトアップしたものだ。それが原発という恰好で、戦争のないときは前面に出てきたけど、それが技術的にも経済的にも破綻している。帝国主義の中でも分岐が起きている。
こうした状況の中でフクシマという情勢を、日本−世界の労働者階級が制圧するのか、あるいは資本主義支配体制がこのまま制圧し続けるのかが決定的だ。これに対して闘いも方針も具体的でないと勝利の道は絶対にない。まだまだ全原発即時廃止というのが情緒的で、スローガンレベルで終わっている。もっと具体的であるべきだ。
資本主義においては今はもうエネルギーも過剰供給だ。ここを押さえるのが重要ではないか。そこからもう一回あらゆることを見直す。みんなエネルギーが足りないと思うから個別には批判しても代替エネルギーとかいう案で、絶対的には対決できない。電力も過剰生産であることをはっきりさせるべきなんだ。
私が観念的に描いている「社会主義」は、エネルギーの消費量が石油換算で4分の1とか10分の1ぐらいで、そこそこ利便性のある生活ができる人間社会だ。資本主義はその物質条件を実現できないということはかなり確信的に思った。資本主義を止められるのは人間しかいないし、止められるのは資本主義を否定するやつしかいない。ではその先にどういう恰好があるのかというのは実現していく過程で、後になってわかるものだ。私が考える「社会主義」、あるいは合理的な人間社会は、とりあえず当面、反原発闘争などやる中で生み出されてくる価値観だと思う。われわれはまだ予定調和的にそういう価値観を見出してもないし、見出せるはずもない。
だから「主義」で言われると、どうしてもそれを持っていたいという人はいてもいいけど、だけど私に強制しないでと(笑)。
中野さんはかなり早い段階から「交流センターでマルクス主義の学習を」とずっと言っていた。私らは、それはそういうグループがあってもいいし、それが主流派でもいいけど、もうちょっと違うものも受け入れておいてほしいと思っていた。反連合・反全労連に思いを馳せてきた人たちにもう少し好きにやらせたらいいのにとずっと思っていた。しかし、私なんて結果として自由にやってきた人間は、中野さんのような考え方とかそういう力ある人とも格闘しないと、そういうことをやる資格がないなと自分なりに総括した。
逆にみんなから私とかス労自主はどう見えているのかなというのはある。もっとみんな批判してくれればいいんだよ。批判の切り口がわからないんだろうな。みんな、マルクス主義をちゃんとモノにしきれていないからじゃないの(笑)。マルクス主義だったらこの局面でこの集会はこうやるんだとか11月集会はこうだとかというものが自分の考え方だとあってしかるべきだろ。
革命とか思って一生懸命やる人ととりあえず今は不都合なく一緒にやれている。どこかでは分岐が起こるだろうし、軋轢が起こる。その軋轢を避けないということが大事かな。避けないできちんと向き合いつつ、共に頑張っていきたい。
まだ交流センターに入ってない人がいたら、労働運動は、人間が作業をする生業だから、人間が相手で面白いものだ。だから入って一緒にやりませんかと訴えたい。
(10月4日に行ったインタビューを元に構成)
辻川 慎一 事務局長 動労水戸副委員長
世界大恐慌、大失業と戦争をめぐる時代に起きた「3・11」の大震災と原発事故において根底的にはっきりさせなければならないことは、日本が階級社会であり資本と労働者階級の生きるか死ぬかの壮絶な階級闘争に入っているという時代認識だ。
政府による福島第一原発から30q圏の「緊急避難準備地域」指定解除自体が、100q、200q圏の放射線被曝に対する責任を回避し、何としても原発を再稼働させるという日本経団連ブルジョアジーとこの意を挺した民主党・連合政権、すなわち国家と労働者階級の激突点なのである。そして、明確にその先兵になっているのがJR資本だ。JR資本は、自らは何ら放射能汚染を測定もせず、その効果は疑問だが「除染措置」も取ることなく「政府が安全だと言うから安全なのだ」と一貫して言い放った。
動労水戸が、猛然と闘争し、ストライキに訴え、社会的大問題になってようやく自ら30q圏の駅施設と汚染車両K544の放射線量を測定した。そして、動労水戸の闘争とこれに応えた青年労働者の決起と動労水戸加入によって、この車両に関わる一切の検査と清掃の「中断」を勝ちとった。
しかし彼らは、周辺地域に対して格別線量は高くないと言い張り、再び三度政府同様の安全宣言を行い、公共交通会社としての無責任を居直ろうとしているのだ。それは、その車両の「安全の証明」ではなく「周辺地域」あるいは、JRの設備自体の汚染の深刻さを示すことに他ならない。そしてさらにJRは、
やはり30q圏で仙台側の原町と相馬間一区間の「営業」を年内に再開すると発表した。そのためにわざわざ車両を陸送し、JRの労働者を配置しようというのだ。一体たった一区間の「営業再開」を、これだけ大がかりに、労働者に被曝を強制しながら進める意味は何なのか。政府による安全宣言の手先になり、政府・東電の「補償」打ち切りのための救済者になるという意味以外にないのである。政府・東電資本の救済者であるということは、福島をはじめとする住民と労働者階級の抹殺者として登場していることに他ならない。
(写真 動労水戸は、JR東による労働者への被曝強制、外注化に10・8、13と2波のストライキで闘いぬいた【写真は10月8日 茨城県・勝田車両センター前】)
こうした攻撃は、自らが人間として生き抜くこと、労働者階級として団結していくことをかけてJR労働者が立ち上がるならば必ず阻止することができる。しかもその力は、まさに現場の第一線で働き、被曝労働を強制される青年労働者にこそあるのである。
しかし、この「反乱」を何としても阻止しJR資本を防衛しているのがJR東労組は元より、国労幹部をはじめとする一切の体制内労働組合勢力である。それこそ凄まじい制動と重圧と格闘し動労水戸に加入した23歳の青年は、東労組だけでなく国労の「人格者」からも「動労水戸にだけは絶対行くな」と言われたと証言している。一体これはどういうことなのか? 彼らは、職場の仲間としての青年を守っているのではなく「これまでの自分を守っている」のである。職場の青年が、動労水戸として立ち上がるということは、彼らが根本で資本となれ合ってきた来たことに対する根本的否定を突きつけられることに他ならないのである。
他方、動労水戸の組合員は、仲間との団結と組合指導者への信頼だけを頼りにJR資本と渡り合い、勝利してきた。だから、職場の仲間としての青年に根本的に暖かく、彼らのためにとことん闘える階級性を持っているのだ。この階級としての練度、闘争を通じた集団的経験こそ、さしあたって一人の青年指導部の獲得をめぐる組織戦に勝ち抜くことができた最深の力である。すべての闘争の総括は、階級的団結の強化によって図られるということは、階級として打ち鍛えられた労働者が自らの中から強烈な指導者を打ち立てていくことで貫徹されていくのである。青年労働者を被曝労働から守るための動労水戸と、組合員の死闘の中で屹立したこの青年は、まずもって動労水戸の新たなステージの指導者として階級的に認知されたのである。
さて、こうした壮絶な闘争の経験と根本的勝利性は、現実に巻き起こる様々な事象や、あるいは資本の攻撃に対して、まずもって「責任回避」を考える「政治家」「官僚」「会社経営者と中堅管理職」、そして国家や資本との闘争回避の「言い訳」に終始する労働組合腐敗幹部のつまらなさやくだらなさを労働者階級が、その火点においてのりこえ、粉砕している点にあるのだ。われわれは、あらかじめ結果について予想のつかない時代的過程に突入している。そこに労働者階級としての階級性と団結、組織性だけを頼りに断固として踏み出そうとしている。一方で、ブルジョアジーも体制内指導部も相互にもたれ合い、今が永遠に続くという幻想の中で「責任回避」と「言い訳」に終始している。ここにこそわれわれが勝利する根拠がある。そして、根底的に怒り、立ち上がり始めた青年の最も戦闘的で階級的な部分が、私たちを選択し共に立ち上がり始めたのである。
この間の動労水戸の闘争の具体的内容についてはインターネット等を参照してほしい。
私は、いつか鉄道本来の職場に帰還することを構えながら23年間過ごしてきた。そして、職場に戻った。職場に戻って成すべきことは、逆説的だがJR資本が私を、そして動労水戸組合員を「パージ」してきたことの階級的「正しさ」を証明することである。私にとっては「国鉄分割・民営化への根底的リベンジ」だ。
動労水戸の若きニューリーダーとのこういう会話があった。「どうして会社や東労組をはじめみんなが、辻川さんや動労水戸をそんなに恐れるのですか?」「君が、ここにいることがその証明さ!」 彼を迎えた動労水戸の闘いは、すでに青年と現場労働者の根底的獲得へという第2ステージに入っている。中野さんが、きっと喜んでくれていると思う!
富田 益行 常任運営委員 国労5・27臨大闘争弾圧被告団長
09年11・27第1審判決と今回の控訴審判決における国鉄情勢の大きな違いは、昨年の「二度と不当労働行為や雇用を求めて争わない」と判子を押した4・9和解以降、4者4団体が6・30に雇用なき「闘争終結宣言」をし、国労本部派がそれと一体となって、全国大会で闘争団の組合員籍を剥奪し、いよいよ国鉄闘争を終わらせ連合への急速な接近を開始したということです。
全国大会の連合合流方針に沿い、国労西日本エリア大会では、なんと原発推進の連合を呼んで「原発学習会」をやり、9・19明治公園では、少数の国労部隊が全労協部隊にも加わらず連合系に合流しデモをする始末です。
本判決の第1の特徴は、この国労本部を後押しする反動判決だったということです。
「国労本部が『4党合意』を受け入れ、これに反する組合員に対して一定の処分を行なおうとしたこと自体組合活動の一環」などと憲法にも認められた裁判を起こす権利を行使して鉄建公団訴訟に立ち上がった闘争団員を処分してもいい、それも組合活動だ、という憲法違反の反動判決を下したのです。さらに、「大会参加者が整然とバスに乗り込むために集団的に行動したのは、中核派の妨害行動が予想されたためであって不当でない」と、私たちが主張した「国労本部派のビラを受け取らず、3列縦隊で突破するという方針が、もみ合いの原因だ」を退け、中核派起動・原因論に立って国労本部擁護の判決を下しました。
しかし、こんな反動判決には負けません。闘い続けて9年、動労千葉と共に4・9和解を拒否して闘う国労4原告は、全国の闘いの先頭で頑張っています。さらに私たちは、JRの非正規化・外注化に反撃するために、JR内の青年労働者を組織し
JR資本攻めを行います。そして、国労本部の闘争団員の組合員権剥奪に反撃を開始します。「共に闘う国労の会」を拡大し、国労を真に闘う労働組合に甦らせるために今後も闘いぬく決意です。
大恐慌と原発事故と「JR25年問題」が重なってJR体制を根底から破壊し、JR総連切り捨て・検修全面外注化・JR貨物2000名首切りへとJR資本を駆り立てています。一方、動労千葉・動労水戸への激しい組織破壊攻撃が襲いかかってきています。わが陣営は、動労千葉青年部の結成、国労青年労働者の獲得、動労水戸の組織戦でこの攻撃に反撃しています。この攻防は、分割・民営化以来のかつてない決着を彼我双方から求める決戦期の到来を告げ知らせています。
10・13判決日を単なる裁判闘争に終わらせず、3・11情勢と真っ向から立ち向かう闘争にしようと、早朝からの霞ヶ関情宣、JR東日本本社前での抗議闘争、13時半からの高裁判決、国労本部抗議闘争、夜の総決起集会と1日闘争をやり抜きました。
とりわけ、動労水戸の仲間の「青年労働者への被曝労働の強制と乗客への被曝」に反対した10・8に続く、10・13ストライキと固く連帯し、JR東日本本社前での抗議・街宣を行ったことと国労本部への抗議・要請闘争を行ったことは、決定的でした。
動労水戸の2波のストライキで青年労働者が動労水戸へ結集することを恐れたJR東資本はいったんは引いていますが、この被曝労働強制との闘いは非和解であり、JR総連が被曝労働を非正規職にやらせろ、外注化しろと要求するのも目に見えています。
なぜなら、JR総連革マルこそ、分割・民営化攻撃のとき、「他人=国労の首を切って、自分たち=革マルだけが生き延びよう」という方針で労働者を裏切った連中だからです。被曝労働に対しても必ず裏切るでしょう。
動労水戸のストライキに敵対し、JR東資本の手先と化している連中がもうひとりいます。それは国労本部です。JR東の「被曝労働強制にストライキで闘え」という私たちの要請に、「方針に関わる要請は受けない」と席を蹴りました。「JRの復興への全面協力」を誓う国労本部は、国労水戸の仲間を見棄てて被曝労働の強制に協力しているのです。
夜の総決起集会の場でも、国労郡山工場支部の橋本書記長から「国労も動労水戸のようにストライキやりたい」という現場労働者の被曝労働にたいする怒りの声が上がっていることが報告され、ここでも国労本部が現場の怒りを踏みにじっていることが明らかになりました。国労5・27臨大闘争弾圧との闘いが、国家権力だけでなく、国労本部との闘いであることが、ますます鮮明になりました。国労本部を一日も早く打ち倒し、国労を闘う労働組合に甦らせることが、国労5・27臨大闘争弾圧の真の勝利です。今後も「裁かれるべきは国家権力と国労本部だ」の旗を高く掲げ闘います。
(写真 JR東日本本社前での抗議行動【10月13日 東京・新宿】)
本事件の判決の特徴の第2は、富田・江田事件の公訴棄却です。審判の請求を受けない事件について判決をしてはならない、という刑法378条3号違反として公訴棄却されたのです。逮捕状にも、起訴状にも記載されていない江田事件を公判が始まってから「訴因変更」だけで裁いたのです。新たな事件をデッチ上げて被告に不意打ちを食らわせ、被告の防御権を侵害する攻撃が弁護団の鋭い指摘によって退けられました。
元々江田は、杉並ビデオが家宅捜索で押収されてから、それを見て、公安警察にそそのかされて国労共闘、中核派憎しの一点で1カ月遅れで被害届けを出したという曰く付きの極悪革同・共産党員・東京地本執行委員です。一審で「中核派リーダー」とされた向山被告が無罪となり、暴力行為等処罰法適用が粉砕され、今回の2審で富田・江田事件が公訴棄却となりました。国家権力と国労本部が結託した5・27臨大闘争弾圧のデッチ上げ性がますます明らかになった控訴審でした。
私たちは、直ちに上告し、最高裁闘争で無罪獲得に向ってさらに闘いぬくと同時に、全国の仲間と共にフクシマの怒りと一体となって国労本部・JR資本・東電・国家権力をこの手で裁くために全生涯をかけて闘うことをこの紙面を借りて表明します。
■闘う合同・一般労組
東京西部ユニオン執行委員長 吉本 伸幸
労働組合の最初の闘いは、すさまじい労働地獄の中で資本に殺された労働者の仲間が、資本に棺桶を要求する闘いだった、という話を聞いたことがある。不正確かもしれない。でも、それは、労働組合は何のためにあるのかを示している。「俺たちは人間だ! 労働者を人間として認めろ!」と言っているのだ。
ネットで<労働組合、棺桶…>と検索していたら、『沈まぬ太陽』関連が出てきた。組合つぶしと資本の腐敗は労働者も乗客も棺桶までたたき込む。日航の労務政策と大事故、国鉄分割・民営化……新自由主義との闘いは正念場だ。労働者の闘いの歴史は、生身の労働者の血と鼓動によって刻まれてきたのだ。
3・11東日本大震災以降の闘いの無限の広がりと、9・19反原発6万人集会で堰を切った怒りと団結への希求の根っこに、このことがある。何が何でも闘う労働組合を甦らせなければならない。
(写真 夕方の門前闘争に決起した東京西部ユニオン鈴木コンクリート分会と支援の労働者【10月20日】)
われわれ東京西部ユニオン、鈴木コンクリート工業分会でも、この夏から秋、今現在も労働組合の存在をかけた闘いに入っている。鈴コンで組合を立ち上げる中心を担って資本から憎まれ解雇された当該である田口守さんが、8月16日、急性脳梗塞で亡くなった。2年前、夏にいったん撤回させた雇い止め解雇を、秋に再び突然強行し、同時に組合分裂・破壊をやってきたこと、この撤回が分会の中心中の中心の闘いだった。
享年62歳。田口守さんという男は、誇り高い人だった。若いころ一時会社経営をやったこともある彼だが、決して偉ぶらず、ミキサー運転手仲間として働いてきた。第2回の団体交渉では、要求項目の半分を提起している。この時点では会社は「契約社員に定年はなく、(賃下げか解雇かと迫った件は誤解だったから)済んだ話」と言っていた。この会社の態度に対して田口さんは、「それでは済まない、家族含めて悩んだことに一言の謝罪もないのか」と何度も迫った。人間として認めろという根底的な怒りをぶつけたのだ。
鈴コン資本が一番嫌ったのは、このシンプルだが、誰もが共感し、労働者を団結させ、奮い立たせる闘いだった。
去る9月27日、鈴コン分会は、組合員全員で1日ストライキを決行した。田口解雇撤回・遺族への謝罪と、10月からの突然の賃下げ即時撤回と釈明というきわめて当然の要求を掲げ、非組の労働者からも支持されるストだった。
私は9・27ストライキの社前突入集会で以下のように訴えた。
「鈴コンで働くすべての仲間に訴えます!俺たちはドレイじゃない。血の通った人間だ。田口さんは亡くなった。俺たちは、自分の体がもがれたような気持ちだ。田口さんは、2年前の8月団交で会社に何と言ったのか、その時は組合にいた人もよく聞いてくれ、思い出してくれ。社長たちは何と答えたのか。あの時『もう契約社員に定年はなかったと認めたんだからいいじゃない』と言って、10月に突如、解雇予告通知を送りつけてきたじゃないか。その時組合をやめた人、最初から組合に入らなかった人も聞いてくれ。分会のやり方は旧態依然だと言った人もいる。では聞くけれど、今度の精勤・皆勤手当の一方的な廃止の発表、これは何だ? 組合員は誰も聞いていない、組合員以外も何人も聞いていない。なのに従業員過半数代表と合意しただって? こんな密談、一部で事を進めて押しつけるやり方、闘わない連合などの腐った幹部のやり方こそ旧態依然というんじゃないか? 俺たちは、田口さんが亡くなっても、田口解雇撤回、遺族への謝罪を要求する。賃下げの一方的強行の即時撤回と釈明を要求して、本日ただ今よりストライキに突入します。共に闘おう!」
当日の午後、労働委員会を通して「解雇当該の逝去に伴い、解雇撤回・謝罪めぐる緊急の和解あっせん」が行われ、組合は受ける用意があることを伝え、会社側も「持ち帰り検討」となった。田口さんは命をかけて労働者の誇りをまっとうした。解雇さえなければ田口さんの死がなかったことは、たとえ会社が「関係ない」と言おうと、重たい事実なのだ。就業規則では契約社員には3カ月更新ごとに健康診断をやると書いてあるが、少なくとも組合ができるまで20年なかった。田口さんは1度もなかった。解雇後に1度やっただけで今年もやっていない。殺したと言われて仕方ないだろう。
このことに震え上がった鈴木資本は、「あっせん和解の検討中」という立場も忘れ、10月13日、「9・27ストライキには正当性がない」と、分会長と書記長の2名を「1週間の出勤停止」処分にかけ、もう1人を出勤停止3日。さらにとんでもないことにスト後に組合に加入した労働者を、突然言いがかりをつけて雇い止めにしてきた。彼が組合とともに賃下げに意義申し立てをしたからだ。鈴木資本には今や憲法も法律もない。今も組合員以外のミキサー車運転手には毎日過積載を強要している。もう絶対に許すわけにはいかない。労働組合として団結し要求を掲げて闘うことそのものを否定する、追いつめられた鈴木資本と徹底的に闘う。そして全国で苦しむ労働者と連帯する。なぜなら鈴木資本個別の問題を超えて、今の資本家全体の危機を示しているからだ。どこの職場にも、東電やJRや郵政のような現実があるのだ。
われわれユニオンと鈴コン分会の闘いは、人間としての誇りを守ることは誰にでもできるんだ、と呼びかけるものだ。昨日まで誇りもつながりも奪われ、闘いそのものを奪われてきた多くの労働者に、今日からは違うんだと、熱い連帯を呼びかけよう。
自治体労働者 大谷 京子
10月13日、私の職場に近い会場で、今は亡き動労千葉・中野顧問の主治医だった松江寛人先生を講師にお招きして、「放射能って大丈夫?ビデオ&トーク」という集会を行いました。会場を確保してから10日ほどの準備期間しかなく「会場が広すぎなのでは?」との心配をくつがえす大成功!
区役所の労働者が複数参加して、しかもその半数以上が、顔も名前も知らない人たちだったのです。
後日、職場に話をしに行ったら、9・19反原発6万人集会の組合動員には入っていないけれど、実は父親と参加していたという人もいました。その人は会場での発言で、「組合なんて、何もいいことしないと思ってたけど、反原発だけは、よくやってくれたと思う」と言っていました。なるほど・・・そんな組合員もいるんですね。この集会をやらなければ、出会えませんでした。ほんと、やってよかった!
この集会の何がよかったかというと、「希望」があったことです。医療現場で闘う青年労働者が司会やまとめをやってくれたことが大きいと思います。松江先生も、「どうしたらいいか、みなさんで考えて」と、会場の意見を引き出してくださいました。
確かに、起きている事態はものすごく深刻です。でも、その事実の前に絶望する必要はない、労働者がそのすべての困難を引き受けて原発を止める、労働組合の力で世の中を変える、そこに未来があるのだということを、参加者全体が確信できた集会でした。
精研労組青年部から、武蔵野病院で雇い止めを数度にわたって撤回させ、今も新たな攻撃と闘っていることが報告された時は、会場から感嘆の声があがりました。
「闘えば勝てる」――なんだ、そういうことだったのか・・・9・19反原発6万人集会を経た今、人々の心の中に、自信のような、手応えのような、今までになかった感覚が生まれていることも手伝っていたかもしれません。私の誘った人も「ありがとう、よかったよ」と言ってくれました。
青年たちには、いつもパワーをもらっています。4大産別の労働者として、責任の重さに押しつぶされそうな気分になりながら、どうにかこうにか立っていられるのは、彼ら彼女らのおかげです。
前述の参加者に尋ねました。「時々個人名でビラをまいてるんだけど、ご存知ですか?」「ええ、いつも読んでますよ」――きつい仕事なのに、朝5時に起きて私の職場のビラまきに来てくれる青年たちの思いが、こうして集会の成功と、新たな仲間との出会いにつながりました。今度は私が、この芽を育てる番です。
年齢も産別も違う労働者が、一つの地域で力を合わせ、互いの仲間を結びつけていく闘い方は、とても有効だということがわかりました。この成果を11月集会に結びつけたいと思います。
(写真 9・19反原発6万人集会に全国から多くの自治労組合員が決起)
9月17日に行われた第11期労働学校基礎講座第6回(テーマ「資本主義とはどういう社会か」後半 講師 鎌倉孝夫)の受講生の感想文を紹介します。
●JR青年労働者
(前略)本来ならば主体とならなければいけない「労働者」は主体とはなれず、資本が主体となろうとしているが、暴力が不可欠で武力行使も何とかしようとしているなど、まさに私がいる会社そのものだと思った。社会を存続させる為にも、労働者の団結は必要不可欠だし、その団結は一時的なものなどではなく、一生涯つづくものだと確信することもできた。(中略)人は人同士が直接ふれあい、お互い意見し合い、時にはぶつかり合うことで信頼関係を築き、共に助け合い、闘っていくのが何よりも大切だと思う。それが団結であり、会社と労働者との力関係をはっきりさせていく手だと思う。鎌倉先生が言った「物事を創造できるのは人間にしかできない。時には失敗もするかもしれない。でもそれを打開して、立て直すことができる。失敗から何かを学ぶことができるのは人間の特長なんだ」という言葉はとても胸に響いた。ここで学んだこと、聞いたことを職場の青年に伝え団結をつくり、「闘う」ではなく「闘える」労働組合を組織できるよう頑張っていきたい。
●動労総連合組合員
(前略)「株」というのは何者なのかが分かった。今までは何となくしか分かってなかった。擬制資本という言葉を初めて聞いた。株という実体も根拠もないモノをデッチあげて、何もしなくても儲けが得られる。こんなインチキが通用するはずがない。(中略)
不況と恐慌は違うのか? 違うとすればどう違うのか?意味は? 質問して解答が得られました。ほとんど同じ意味で普段は使っていたので、違いがあるのがわかってよかった。(中略)現代帝国主義においては、もはや「バブル→恐慌→不況」のサイクルが成り立たないですね。(中略)株という擬制を用いてしか維持できないような社会は絶対にあり得ない。資本主義の終わりを確信できた。
●郵政労働者
今回の講義で資本主義は末期の状況であることが学べた。(中略)変革できる時代はすぐそこまで来ていると強く実感できた。そもそも資本主義は労働者がもらう権利の財産を奪ってマネーゲームで利益を上げているが、それは資本主義の末期の姿だと感じたのである。
そしてこれからは労働者が主人公になって社会を動かす、社会主義の社会しか労働者が豊かに生活できる道はないと感じたのである。
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●第11期労働学校日程
■基礎講座
11月19日(土) 13:00〜
◆戦後労働運動史―第2回「戦後の反合理化闘争」
◆講師 伊藤晃(日本近代史研究家、国鉄闘争全国運動呼びかけ人)
■実践講座
12月24日(土) 13:00〜
◆社会保障制度改悪との闘い
◆講師 山部明子(社会保障制度研究家)
■場所 DC会館(JR総武本線「東千葉」駅前)
東日本大震災現地救援対策本部 田村 昌也
全国のみなさん、3・11以来の被災地労働運動への物心両面にわたるご支援に、厚く御礼申し上げます。
3・11から7カ月、野田政権が唱える復興特区と、労働者の生存が、全く相容れないことがいよいよ明白になってきました。復興特区の青写真は、経団連の二つの提言、『復興創生マスタープラン』(5月27日、以下『プラン』)と『経団連成長戦略2011』(9月16日、以下『戦略』)です。
二つの提言での主張は、すべてが新自由主義の徹底的な推進ですが、ここでは、@労働基本権の解体と9割非正規化、APPPによる被災地丸ごと民営化、Bアジア並み賃金への引き下げ、C原発再稼動と福島の圧殺、という4点について批判します。
(写真 福島県教組の方と、動労千葉・田中委員長を迎えて行われた10・7みやぎ集会)
『プラン』は「復興特区で定める特例措置の例」として、「36協定限度時間の緩和」「時間外労働の延長時間規制の緩和」、「期間の定めのある労働者の雇用期間上限緩和」、「派遣法における専門26業務の弾力的運用」等を挙げています。
1日8時間・週40時間という標準労働時間制や、超過勤務の時間制限、労使間協定など、労働者階級が200年以上かけて資本に強制してきた権利を全部取り払うということです。同時に有期雇用に関する制限や派遣労働の職種制限も撤廃し、すべての労働者を合法的に非正規にさせろと言うのです。経団連が夢見てきた「9割非正規化」と「工場法以前の労働条件」そのものです。まさに「労働法の適用除外」特区です。
『プラン』では、「従来の発想を超えた新制度を含め、PPP(Public Private Partnership)を通じて、民間の知恵や活力をこれまで以上に活用すべきである」としています。具体的には、「例えば、公共庁舎、公営住宅、道路、空港、港湾、上下水道、交通、医療・福祉、防災、公営住宅、電子行政、環境、廃棄物処理といった公共インフラの計画、施工、管理、運営、さらには、都市計画の立案から事業実施に至る一体的なまちづくり、行政サービスの提供などに活用」というのです。つまり、自治体業務はすべて民営化ということです。
仙台市では過去5年間で約1000名の人員が削減されました。3・11以降は「非常時」を口実に、無制限の超過勤務・休日勤務が強制され、職場の安全は切り捨てられてきました。病気休職や中途退職する仲間が相次ぎ、ついには業務中の事故で命を奪われる仲間が出てしまいました。この状況を前にして、今後5年間で更に600名を削減することが目標に掲げられています(仙台市『行財政改革プラン2010』)。私たちは仙台市役所動労千葉を支援する会を先頭に、「仲間の命を守る!」という労働組合の原点をかけて闘いに入る決断をしました。
タイの大洪水で、自動車資本の産業集積の実態が露になりました。国民一人当たりの所得は日本の10分の1と言われています。
『プラン』は「アジア諸国との比較において、事業環境のイコール・フッティングを確保する」とし、「立地コストの比較」という図表の中で「労働コスト=日本100:タイ7:中国7」という記載で、アジア並み賃金への引き下げを要求しています。さらに『戦略』では、「高い労働コストと多様性・柔軟性に欠く労働市場」が「成長の阻害要因」とまで書き殴っています。
震災で失業した数十万の労働者が、路頭に放り出されています。ハローワークの求人は非正規ばかりで、どれも短期雇用、時給700円とか800円とかです。原発事故から逃れて仮設住宅に暮らす人の実に7割が失業していると言われています。復興特区はこれを好機とばかりに被災地を資本の草刈場にする攻撃です。
労働組合に団結する以外に生きていけません。みやぎ連帯ユニオンが震災解雇との闘いの旗を打ち立てたことは決定的です。
『戦略』は、「停止状態にある原子力発電所を・・・・・・順次速やかに再稼動させていく」と断言し、「世界最高水準のエネルギー・環境技術に一層の磨きをかけ、競争力の強化を図り、エネルギー関連産業の振興につなげていく」としています。
7月29日に政府が発表した『復興基本方針』は、福島に「医療特区」を導入し、「世界をリードする医薬品・医療機器・医療ロボットの研究開発、製造拠点」にすることを打ち出しました。御用学者・山下俊一が副学長に就任した福島県立医大に症例データを集積し、「被災地ビジネス」に活用することが狙われています。
原発を生命線とする資本主義の復興と労働者の生存は相容れません。いよいよNAZENの闘いが資本の延命か労働者民衆の生存かをかけた決定的な位置を持ってきました。
福島の闘いのスローガンは、全世界の青年の怒りの声そのものです。11・6労働者集会からすべての怒りを解き放って新たな闘いに打ってでましょう! 被災地に闘う労働組合の不抜の拠点を打ち立て、復興特区攻撃を打ち砕きましょう!
(写真 福島県教組の方と、動労千葉・田中委員長を迎えて行われた10・7みやぎ集会)
関西労組交流センター 自治体労働者部会 教育労働者部会
橋下大阪府知事率いる「維新の会」が9月議会に提出した「職員基本条例」「教育基本条例」は、財界中枢=支配階級そのものがしかける道州制・新自由主義・首切り攻撃であり、労働組合解体攻撃の全面的な始まりです。
条例案前文の「『民』主体の社会」「都市間競争」などは、経団連『成長戦略2011』(9月16日)などで焦りに満ちて叫ばれている支配階級のスローガンそのものです。
そして「維新の会」幹部が「条例案」の提案理由を「公務員のクビは取れないような神話があったが、そうでないとはっきりさせた」と公言しているように、「生首をバサッと切れる法改正」をもくろむ「公務員制度改革」の全国に先駆けた条例化です。
また、「戦後、教職員組合と政治が闘争を繰り広げる中で政治がきちんと仕事をしてこなかった。それを実行したまでだ」(橋下知事)と公言しているように、現場労働者から職場支配権を最後的に奪い、首長・国家の統制の下に置くという、今までの行政を根本的に転換する大攻撃です。
そのために、評価による処分・免職攻撃で労働者を縛り競争させ、労働組合を徹底的に叩きつぶす攻撃です。
しかし、連合・全労連をはじめとするすべての既成指導部は、橋下のデマゴギッシュな人格や手法のみを批判するだけで、〈支配階級がついに道州制攻撃・公務員首切り攻撃を全面化して階級決戦に打って出てきた〉という核心点を見すえようとせずにごまかしています。だから、府教委や府総務部の幹部たちがこの橋下首切り条例案を「批判」すると、喜んでこれに飛びついてしまうのです。
かつて「国体護持派」と言われた分割民営化反対派国鉄官僚たちは、「分割民営化までしなくても赤字は解消できる、国鉄は改革できる、労働組合をつぶせる」といって1982年から86年の過程で凶悪な労働組合つぶしの先頭に立ちました。同じように、首切り条例に異を唱える大阪府当局者たちは「俺たちのやり方で、労働組合をつぶせるんだ」と反動的にわめいています。
〈労働組合をめぐる攻防〉という核心をはずした橋下批判では、団結と反撃をつくりだせないばかりか、「よりまし」な支配者を追い求める最悪の道への転落は必至です。
2つの「条例案」は、大恐慌下の3・11大震災で始まった労働者の生きるための根源的決起、9・19反原発6万人決起のうねり、動労千葉や動労水戸の闘いと結びついた教育・自治体労働者の決起で必ず打ち破れます。
「職員基本条例」では、前文で「都市間競争」「『民』主体の社会」を掲げて、▼人事評価でのC(10%)・D(5%)の選別と分限処分▼職務命令違反への分限処分▼民営化・統廃合による分限免職、そして、▼「別表」で100項目以上の処分事由を列挙しています。
大阪市長選マニフェストでは、「全国最貧困都市が全国最多の職員を養っている」などとわめきちらし、地下鉄、バス、水道、ゴミ処理、病院、港湾、大学、動物園・図書館・博物館・体育館、保育所・幼稚園の民営化(完全民営化、一部事務組合化、地方独立行政法人化、府市統合)を打ち出しています。
そして「教育基本条例」案では、「学校法人化(民営化)や学校の統廃合による分限免職(整理解雇)」を明記しています。
府立高校の「通学区域の全廃」で、序列化・定員割れを激化させ、府立高校を統廃合・民営化し、そこで働く教育労働者を免職・整理解雇、非正規化しようとしています。小中学校も「子どもの減少」による統廃合で分限免職にするということです。
また、職務命令違反、病気、多忙によるミスなどあらゆることを「個人の責任」にして処分・免職すると明記しています。
教育労働者の団結を破壊し、首長の教育方針の下「過労死」するまで働くか、処分・免職されるかの状態にすべての教育労働者を叩き込もうとしているのです。
東大阪市の育鵬社教科書採択は、現場の職場支配権を排除して、従わない者を免職にする「条例案」攻撃そのものです。
橋下知事のやり方に反対している教育委員も平松大阪市長も、大資本・支配階級の意思を体現して処分・首切り攻撃をかけている点では同じです。
自民党・公明党の支持を請い求める平松市長に対して、自民党市議団は「關市政の継承」を突きつけました。關こそは、04年秋から07年秋まで、上山信一や本間正明などのウルトラ新自由主義者を市政に引っ張りこみ労組破壊をたくらんで「ヤミカラ」攻撃を展開してきた張本人です。
橋下条例に「対抗」して10月早々に施行した「職員倫理条例案」は、前文で「不祥事案やモラルの低い職員に対し、より厳格な姿勢で臨むことを明確化する」として、▼懲戒処分ルール明文化▼組織改編による分限免職規定▼重過失への損害賠償▼労働組合を「利害関係者」扱いし対応を厳格化−などを掲げています。
平松市長は、市長選出馬にあたって「市政改革の断行」を掲げ、この4年間、目標以上の経費削減をした実績を挙げたうえで、「さらに徹底した削減が必要」と「5000人削減し3万人台前半にする」という数値目標を掲げているのです。まさに首切り競争です。
大阪府労働組合連合会は、「基本条例案」の討議資料(9月5日)の最後に、「条例案の提出が行われる場合は、5月府議会のように、ほとんど審議することなく数の力を背景に強行採決するのではなく、地方公務員制度
・・・などに精通した学者などを参考人招致するなどして十分な審議を行うことを求めます」などと、組合としての闘いを放棄し、敗北宣言をしています。自治労大阪府本の平松支持翼賛も、5000人削減推進の政策協定を結ぶということです。
「条例案」に対して日増しにあふれる現場の怒りは、現場がすべてを奪い返すチャンスです。支配階級がしかける非和解の階級戦争を断固として迎え撃てば勝機は開けます。労働組合解体攻撃に今こそ反撃すべきときです。「条例案」絶対反対でストライキを構えて闘える労働組合につくりかえるために職場から全力で闘います。
「年金を奪っておきながら非正規で働け、言うことを聞かない奴は問答無用で首を切る。青年も生きられない現実にあるが、定年後の労働者も、現役世代も同じだ」―今年3月末に新潟市に再任用の雇い止めになった斎藤実さんの言葉だ。まったくその通りだ。
斎藤さんは不当解雇撤回を求め、市人事委員会に不服申し立てを行なって闘っている。市当局は「任期満了の退職だ、処分ではないから訴える権利がない」と門前払いを主張。今秋から始まる人事委員会闘争で市当局に目にものを見せてやる決意だ。
再任用(再雇用)の雇い止めとの闘いは、新自由主義との闘いだ。膨大化し続ける自治体職場の非正規労働者の雇い止めを許してはならない。新潟を先端に、全国で再任用(再雇用)雇い止め反対を闘おう。
(写真 「再任用解雇を撤回させる10・5総決起集会」で闘争宣言する斎藤実さん【10月5日 新潟市】)
「1年任期だから処分じゃない。任期継続は任命権者の判断。任期更新を要求する権利はない」。これが新潟市当局の答弁書の主張だ。怒りなしに読めない。労働者が働く権利=生きていく権利がないと挑戦状を突きつけているのだ。大恐慌、3・11情勢がこの闘いを階級決戦に押し上げている。
すでに無権利状態の非正規労働者の怒りは爆発寸前だ。反原発闘争への青年の決起はその一端だ。新潟でも「5日で解雇された」青年が、背景資本と1年以上の解雇撤回闘争を続けている。この闘いが非正規の青年労働者の関心を集め、闘いの結集軸になっている。
すでに全国の自治体職場で膨大な非正規労働が生み出されている。新潟市でも3割を越え、しかも非常勤、再任用、再雇用、派遣などバラバラに分断されている。非正規の有期雇用労働者を、「任期満了」で好き勝手に首を切る攻撃が全面化してきている。2008年に社会問題となった「派遣切り」や「直接雇用逃れの直前切り」と同じ質の攻撃である。資本の首切り自由の攻撃である。
自治体職場はこの攻撃をこれまで一定防いできていた。しかし、橋下大阪府知事や河村名古屋市長などの新自由主義の首長がその突破に全力をあげている。新潟市長・篠田昭もその一角にいる。彼らに共通しているのが、道州制=360万公務員首切りの実現だ。非正規の首切り自由と民営化推進、そして人事評価攻撃が、道州制への柱になるということだ。
斎藤さんの解雇は「任期満了の退職」では断じてない。年金改悪で65歳まで働かなければならない仕組みを勝手に作っておきながら、にもかかわらず1年で再任用を打ち切るという、とんでもない攻撃だ。
昨年、斎藤さんの再任用職員採用通知にわざわざ「3回の任期更新を予定しています」と市当局は明記した。誰もが4年間働き続けられると思ったのは当然だ。それを「1年で任期満了」と言っても、まったく通用しない。結局は、解雇の本当の理由を隠すための言い逃れでしかない。
新潟市では再任用が急増している。昨年は45名だったのが、今年は定年退職者約200名中100名余りが再任用に応募した。定年前の約3分の1の低賃金で、定年前の職員と同等の責任をもって働かせる再任用制度。結局、自治体当局にとって最も都合のよい制度なのだ。新自由主義による年金破壊のツケを、労働者への非正規職の強制で乗り切り、しかも都合悪くなれば「任期満了」=自由な首切りを行うなどということは絶対認められない。
斎藤さん解雇の本当の理由は、彼が人事評価制度に反対して自己申告表を提出しなかったことにある。市当局は、この核心に触れたくないために「任期満了」を持ち出してきた。
斎藤さんは、成果主義による人事評価に反対してきた。自己評価を用いた人事評価制度は、徹底的に職場の労働者を個別に分断する新自由主義攻撃のひとつだ。個人競争による職場の団結、組合的団結の破壊が目的だ。
そして 彼は、人事評価導入容認の新潟市職労執行部とも全面対決してきた。委員長選挙では、人事評価導入反対を掲げ44%の得票も得た。現場の人事評価絶対反対の先頭に立ってきたのだ。新潟市では昨年度の人事評価は試行段階だ。だから、自己申告表を提出していない労働者も多数おり、手続きもまともに行なわれていない。斎藤さんを屈服させ、人事評価の貫徹を狙う攻撃なのである。
政府は、公務員制度改革から道州制攻撃に突き進もうとしている。この人事評価を使って、360万公務員首切りを行なおうとしているのだ。人事評価との闘いは、道州制攻撃との闘いの決定的な柱のひとつである。
国鉄分割・民営化での1047名解雇者は、「6カ月の停職以上の処分2回」と組合差別によって選別された。社保庁解体での525名分限解雇者は、処分歴と誓約書の提出によって選別された。道州制攻撃による自治体職場での大量解雇が、処分と人事評価によって不当な選別が行なわれていくことは確実である。
すでに人事評価を用いた解雇や処分は全国で始まっている。しかし、県内でも上越市のように、いったん導入した「新たな人事評価制度」を廃止した例も出ている。斎藤さんの解雇撤回の闘いが続けられている限り、新潟市で人事評価は絶対貫徹されない。
新潟市職労本部による、斎藤さんの解雇撤回闘争への敵対と妨害は許しがたい。再任用職員の組合への組織化は全国で始まっているが、新潟市職労執行部は1年間、斎藤さんの加入を妨害し続けてきた。人事委員会闘争についても「一切関与しない」とし、挙句の果てに「最初からそういう約束だったのだから文句言えない」と、市当局と同じ主張まで展開する始末だ。さらに、組合書記に対して人事評価制度を導入していたこともわかった。
こうした新潟市職労を甦らせる闘いとして、「再任用職員解雇撤回を支える会」が結成され、人事委員会闘争や市当局の攻撃との闘争を担っている。新潟市再任用解雇撤回闘争への注目とご支援をお願いします。自治体労働者は全国で再任用・再雇用の雇い止め反対を職場の課題として闘おう。
NO.168 (2004年3月号)〜NO.193(2006年4月号)
※NO.249(2010年12月号)までの主要目次を順次掲載します。タイトル、筆者の表記は訂正・変更を加えているものがあります。
●NO.168(2004年3月号)
◇国労5・27裁判(本号掲載分は毎号掲載。それ以後も継続) ◇04春闘に起つ動労千葉の闘争方針 ◇特集 小泉・奥田路線と闘う/3・20 10万人決起で労働運動の反転攻勢を切り開こう 中野洋代表/名古屋油槽所タンク火災事故を教訓に安全要求をかかげ、04春闘を闘う ス労自主◇「俺たちは鉄路に生きる2」を読んで 村越一郎
●NO.169(2004年4月号)
◇「4・13」3000名結集の力と1047名闘争の発展でJRとの力関係を変えよう! 国労新橋 吉野元久 ◇特集 有事関連法案許すな!/国民保護法(案)における医療労働者の動員 関西
医療労働者 ◇労働相談 再開連載第1回(2004年7月号まで3回連載)
●NO.170(2004年5月号)
◇特集 有事法制・団結禁止法をつぶせ!/共謀罪新設を阻止しよう! ◇労働組合法改悪反対! 労働委員会の裁判所化を許すな!ス労自主 中西敏勝 ◇沖縄5・15〜16闘争に結集しよう! ◇都立学校の卒業式・入学式で不起立闘争が大爆発
●NO.171(2004年6月号)
◇特集 小泉・奥田路線と闘うU/小泉・奥田路線の新段階と階級的労働運動の課題/全逓部会/「有事体制化」進む全国の港湾 自治体部会 ◇自衛隊をイラクから引き戻そう◇反合運転保安闘争は動労千葉の基軸の闘い中野洋動労千葉顧問
●NO.172(2004年7月号)
◇有事法制を発動させない!/戦時下の「日の丸・君が代」闘争の爆発で、教育基本法改悪を阻止しよう!/「発動させない、協力しない」闘いを!/軍事輸送拒否を鮮明にかかげよう ◇米軍によるイラク人拷問虐待とそれへの復讐 小野正春 ◇8・6−9全国統一実 三角忠
●NO.173(2004年8月号)
◇特集 労働組合の再生をめざして/闘う国労の再生へ 国労新橋 吉野元久/自治体部会/4・28勝利を突破口に全逓運動の再生を 全逓部会 ◇4・28不当処分取り消し裁判東京高裁で逆転勝利判決! ◇労組法改悪を阻止しよう! ス労自主 中西敏勝
●NO.174(2004年9月号)
◇国労第72回定期全国大会の課題 ◇特集改憲・教育基本法改悪阻止へ/憲法9条改定が改憲攻撃の核心 ス労自主 山川博康/改憲を先取りする教育基本法改悪を阻止しよう◇成果主義賃金導入狙う新潟日報資本との闘い ◇7・17〜21サンフランシスコ訪問報告田中康宏動労千葉委員長 ◇闘う合同労組第1回 関西合同労組
第10回定期大会
●NO.175(2004年10月号)
◇特集 11月労働者集会の成功へ/全逓部会/国労共闘/骨太方針W―公務員制度改革路線と対決し、11月集会へ 自治体部会/教労部会 ◇中央労働委員会闘争 ス労自主中西敏勝 ◇シャープ東広島工場の偽装請負会社の実態と739スタッフユニオンの闘いの報告 広島連帯ユニオン
●NO.176(2004年11月号)
◇特集 戦争と民営化の闘い/小泉構造改革と公務員制度改革/「国民保護法」―戦争推進体制づくりとの闘い 自治体部会 ◇10・17ミリオンワーカーマーチ報告 動労千葉◇「全医労不利益・雇い止め是正裁判」への支援のお願い 田村祐二(全医労宇多野支部)◇10・13労組法改悪反対国会請願行動 関合労書記長 蒲牟田宏 ◇広島連帯ユニオン
●NO.177(2004年12月号)
◇特集 国労の再生を/国労共闘/橘日出夫/国労鶴見駅不当労働行為事件 「解雇・配転撤回」の完全勝利判決 ◇医療・福祉切り捨て攻撃を、労働者階級の闘いではね返そう!小西弘泰(富田町病院)◇(株)然林房とのたたかい始まる ユニオン自立
●NO.178(2005年1月号)
◇特集 05年をいかに闘うか/〈ランクアンドファイル〉の自信と誇りをもって、05年階級決戦へ 11・7労働者集会が切り開いた地平 中野洋代表/昨秋共謀罪決戦に勝利! 佐藤陽/第3次安保・沖縄闘争の爆発へ ◇阪神淡路大震災10周年 第22回被災地反失業総行動へ 蒲牟田宏
関合労兵庫支部支部長◇沖縄(南部)一般合同労働組合
●NO.179(2005年2月号)
◇特集 05春闘を闘う/「工場法以前の時代に戻せ!」と叫ぶ経団連を許すな! 田中康宏動労千葉委員長/民営化=規制改革攻撃を許すな 小泉義秀常任運営委員/大民営化の指針 新行革大綱との対決を 自治体部会/不起立闘争の爆発を 教労部会 ◇労働者学習シリーズ 帝国主義 島崎光晴(2006年1月号まで12回連載) ◇山田さんの遺志を引き継いで 愛媛労組交流センター ◇本山闘争勝利の報告と御礼 全金本山労働組合長谷武志委員長 ◇茨城県地域連帯労働組合
●NO.180(2005年3月号)
◇特集 小泉・奥田路線を撃つ/ペテン的「民営化対応」に絶対反対の闘いを! 全逓部会/2年目の不起立闘争を闘う東京の被処分者のアピール/国労共闘/日本経団連の改憲攻撃を許すな! 佐藤賢一 ◇ス労自主 中西敏勝 ◇新潟地域一般労働組合
●NO.181(2005年4月号)
◇特集 05春闘 戦時下の反撃/切り開かれた戦時下「日の丸・君が代」闘争の新地平/動労千葉3日間のストライキ ◇2005年3月16日職場復帰しました 全金本山労働組合 ◇公的病院つぶしと大量解雇を許さず、労働者医療を守ろう! 健康保険病院労働組合
福島診療所支部 ◇北陸ユニオン
●NO.182(2005年5月号)
◇特集 改憲攻撃と闘う/「つくる会」教科書絶対阻止を! 杉並を最大の戦場にファシスト石原を倒そう!/自治労の改憲勢力化を阻止しよう! 自治体部会/「国民投票法案」を阻止しよう! 井上長治 ◇関生支部弾圧を許すな! ◇東京西部ユニオン
●NO.183(2005年6月号)
◇特集 民営化の行き着く先/事故責任はJR資本にあり! 動労西日本/非公務員化=大量首切りの郵政分割・民営化を絶対に許さない 全逓部会 井上長治 ◇名古屋火災事故はエクソンモービル買収合併の結果だ ス労自主 ◇尼崎事故 闘いなくして安全なし!動労千葉 ◇常南交通労働組合 ◇ついに中労委で勝利命令獲得! 三一書房労働組合
●NO.184(2005年7月号)
◇特集 この教科書から戦争が始まる/杉並区教委包囲の大闘争で「つくる会」教科書採択阻止を ◇8・6−9統一実行委員会 ◇自治労第131回中央委員会を傍聴して ◇安全運転闘争こそ労働者の闘いだ! 動労千葉◇やってられないぜ第1回(2008年8月号まで32回連載) ◇茨城県地域連帯労働組合岩澤仁志副執行委員長
●NO.185(2005年8月号)
◇特集 連合の改憲勢力化を許すな!/9条改憲に踏み込んだ連合「国の基本政策に関する見解」/日教組本部の論憲路線粉砕 教労部会/自治体部会/電通部会/闘う現場労働者の大統一戦線で郵政民営化絶対阻止へ! 全逓部会/国労新橋支部 吉野元久
●NO.186(2005年9月号)
◇特集 民営化・労組破壊攻撃と闘う!/田中康宏動労千葉委員長/関西トランスポート分会の不当解雇撤回闘争/国立病院における独立行政法人化とたたかう全医労不利益・雇い止め是正裁判原告 田村祐二(宇多野病院)◇広島連帯ユニオン
●NO.187(2005年10月号)
◇特集 小泉「圧勝」に4大産別から総反撃を/全逓部会/国労共闘/「日の丸・君が代」―教科書闘争の地平を日教組運動の階級的再生へ 教労部会/自治労本部の改憲路線に開始された反乱 自治体部会 ◇千曲ユニオン●NO.188(2005年11月号)
◇特集 労働契約法を撃つ/合同労組の一掃を狙う「常設的な労使委員会制度」を阻止しよう ◇韓国・全国労働者大会に動労千葉が参加団派遣 動労千葉を支援する会 広沢こう志 ◇再び共謀罪の成立を阻止 佐藤陽 ◇なんぶユニオン
●NO.189(2005年12月号)
◇特集 新憲法制定を撃つ/新憲法制定は、クーデターだ!/4大産別決戦の爆発で改憲攻撃をうち砕こう/戒厳令下の国民投票―「国民投票法案」を許すな! ◇共謀罪を葬り去るために労働者・労働組合の大決起を!佐藤陽
●NO.190(2006年1月号)
◇〈動労千葉の労働運動〉を全国の職場・地域で実践し、戦争と民営化、生存権剥奪攻撃への総反撃を切り開こう 辻川慎一事務局長◇新憲法制定は、クーデターだ! ◇「闘う合同労組全国交流会」を成功させよう 岩澤仁志(茨城県地域連帯労働組合)
●NO.191(2006年2月号)
◇闘いなくして安全なし! 06反合・運転保安春闘へ 長田敏之動労千葉書記長 ◇東京―全国を貫く不起立闘争の爆発へ 教労部会 ◇共謀罪を葬り去ろう ◇関生支部への不当弾圧を許すな! 関西労組交流センター ◇岩澤仁志(茨城県地域連帯労働組合)
●NO.192(2006年3月号)
◇動労千葉の06春闘方針 ◇国民投票法案と公務員制度改革受け入れを決めた自治労本部1月臨大 ◇全逓部会 ◇交流センター第13回全国総会/中野洋代表まとめ ◇共謀罪反対署名に取り組もう ◇ひめじょおん第1回 ◇国労5・27裁判
●NO.193(2006年4月号)
◇動労千葉、06春闘ストをうち抜く 荘司仁さん、山田護幕張支部長に聞く ◇職場闘争と団結を再生させた「君が代」強制との闘い関西・教育労働者 ◇10・23通達はうち破られた!東京の闘い ◇沖縄で3万5000人の大結集 ◇たたかう合同労組全国交流会準備事務局/群馬合同労組・清水彰二書記長 ◇3・14法大弾圧救援会
(以下次号)
●動労千葉の’11冬季物販にご協力を!
3・11東日本大震災・福島原発事故は、国と資本は国民を守らないことを明らかにしました。いまこそ私たちは労働者・人民の側に立ちきって、「反原発・解雇撤回・非正規職撤廃」の闘いを押し拡げなければなりません。そして福島の人たちを孤立・絶望させず、福島と共に行動すること=1047名解雇撤回闘争を「解雇撤回」で闘い勝利することです。
すべてを暖味にせず、団結と連帯で共に闘う声を上げましょう。今、時は来ています。
11冬季物資販売にご協力をお願いします。
国鉄千葉動力車労働組合 協販部 TEL 043-227-7833 FAX 043-227-8125
●和解拒否の国労原告団2011年冬季販売にご協力を
和解を拒否して闘う成田昭雄さん(旭川闘争団)、石ア義徳さん(鳥栖闘争団)、羽廣憲さん(小倉闘争団)、小玉忠憲さん(秋田闘争団)は、6月7日の鉄建公団訴訟上告審棄却決定を弾劾し、1047名解雇撤回の勝利まで闘うことを宣言しています。
来年は国鉄分割・民営化から25年目となり、外注化・非正規職化をめぐるJR資本との闘いも正念場を迎えます。私たちは、職場から国労を甦らせるために総力を挙げて闘います。ご支援をお願いします。
国労原告団互助会
東京都品川区大井1丁目34−5河野ビル3階なんぶユニオン気付 TEL 03-3329-8815 FAX 03-3329-8821
●ス労自主の年末物販にご協力を!
3・11大震災で、「わが社の塩釜油槽所は早期に復帰できました」「ガソリン10g券を無料配布」してオタメごかしをするエクソンモービル、そのエクソンモービルとス労自主の闘いはまもなく37年になろうとしています。
たとえ「矢折れ、刀尽き」ようと、エクソンモービルとのガチンコ勝負に終わりはありません。組合費50,000円の決定はス労自主の決意です。
8名の不当解雇撤回要求を基軸にス労自主は闘い続けます。「ス労自主2011年末物販闘争」へのご支援をよろしくお願いします。
スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合
大阪府豊中市新千里東町1−2−8 モービル石油内 TEL&FAX 06-6873-3865
●沖縄バヤリース労組11’冬物販
辺野古新基地建設攻撃の超緊迫情勢の中で2012年は、沖縄の「復帰」40周年です。同時に沖縄バヤリース労組の結成20周年に当たります。来年は、間違いなく「沖縄労働運動の復権」の正念場となります。焦点は一点、青年部の獲得です。私たちは、これをもって元気よく‘12春闘ストに突入すると確認しています。
沖縄バヤリース労組は「沖縄労働運動の復権」の旗を揚げ、全国のみなさんと心を一つにして闘います。
冬季物販へのご協力をお願いします。
沖縄バヤリース労働組合物販センター
沖縄県南城市玉城字百名509 TEL 090-2710-2008 FAX O98-948-1651
不当配転弾劾を掲げ、9月半ばから札幌で闘っている電機労働者です。このほど私は、10・2「反原発・反失業!
北海道労働者集会」に参加しました。2月結成の国鉄闘争全国運動・北海道の主催です。呼びかけ人で近代史研究者の伊藤晃さんの講演「3・11以後の運動に感じられる新たな運動の可能性」と、タクシー労働者からの「反原発・反失業の怒りの声を集め、社会を変えよう!」という内容の基調報告がありました。直近の9・11および9・19の反原発集会の大きな盛り上がりや、動労千葉が当局による外注化を阻止する闘いを、全力で展開して勝利し続けていることなどが引き合いに出され、集会自体、生き生きとした雰囲気となりました。
特に印象的に感じた話は、伊藤晃さんの「国鉄新潟闘争と動労千葉の安全運転保安闘争との比較」と、タクシー労働者の甥御さんが受けた、介護職場での不当解雇攻撃に対する涙混じりの怒りの報告でした。非正規労働に顕著なように労働者を使い捨てにする資本と、その資本に屈服する連合や社共の幹部連中のあり方が、鮮明になりました。階級的な怒りがわき上がると同時に、あらためて労働者の団結した闘いをつくることの重要性、絶対性を強く感じました。
札幌は、泊原発のお膝元であり、電力会社と癒着する原発推進の知事が存在し、まさに闘いのホットスポット≠ナす。電機労働者として、今すぐ原発を止める闘いの先頭で闘います。11月労働者集会の成功から、それをステップにどんどん前進しよう! 共に頑張りましょう!!
(写真 国鉄闘争全国運動・北海道主催「反原発・反失業!北海道労働者集会」【10月2日 札幌】)
●読者のページに投稿を
読者の皆さん! 投稿をお願いします。強制するページではなく自主的に決起するところです。
▼入江代表に大いに語っていただきました。ス労自主の存在がいかに交流センター運動にとって大切かを実感▼11・6集会の最後の奮闘の渦中に原稿を頼み編集をし、しかも多くのみなさんが手に取るのは11・6の後というのは悩み多し(う)
首都圏青年労働者集会が千葉市で開催され、200人が結集。「闘う労組青年部をよみがえらせよう」をメインスローガンに反原発、非正規職撤廃を掲げ、労組青年部の職場からの反乱と結びついて闘うことを誓い合った。
島市で「すべての原発いますぐなくそう ! 全国会議・フクシマ」が350人の結集で結成された。3・11大震災と福島第一原発事故から7カ月。ついに福島の地に、闘いの核が打ち立てられた。
反戦共同行動委員会は、北富士での18年ぶりの日米共同演習に反対する集会を忍野村忍草の民有地で開催した。女性部ほか60人が忍草部落の中心地を経由して北富士演習場ゲート前まで約4`のデモを行った。